突然の不幸。
突然、伯父が亡くなった。
昨日の夕方、危篤だと連絡が入り、夜には少し持ち直したと言われていたのだけど、明け方亡くなったと再度連絡がきて。
本当に突然のことで、びっくりした。
というのも、つい先日、元気な姿で会ったばかりだったから。
ガンを克服して、元気になったと思っていたから、まさかこんな急変するなんて誰も思っていなかった。
それに。
実は、この伯父(父の兄)とその家族は、もろもろな事情により親戚一同疎遠になっていて、小さい頃からほんの数えるほどしか会ったことがなかった。
伯父は3兄弟の長男だったので、その家に父方のばあちゃんも一緒に住んでいるのだけれど、ばあちゃんにもそういう理由でずっと会えずにいた。
ここの娘たち(いとこ)なんて、もう顔も思いだせない。
そんな感じだったけど、ばあちゃんがもう今年90くらいになるし、病気がちなので、どうしてもばあちゃんに会いたいと母が言っていて。
でも気まずいから、その家には会いに行きずらいと言っていて。
でも死んでからじゃ絶対に、絶対に後悔するから、会いに行こうと。
長い年月をかけてなんとか両親を説得して、今年の5月に、ようやっと家族みんなでばあちゃんちに行ってきた。
伯父と伯母にはかれこれ10年くらい会っていなかったし、ばあちゃんにいたってはもうどれくらい会っていなかったのか思いだせないくらい久々で。
だけど、もうみんな歳をとって多少まるくなったというか、変化もしていて。
気まずいにこしたことはないけど、それでも昔よりずっといい状態で会えた。
私と妹もももう大人だし、それこそ場がなごむように精いっぱい頑張ったし。
ばあちゃんはものすごく喜んでくれて。
もう多少ボケがきてたのだけど、それでも会えてうれしいうれしいと喜んでくれて。
伯父は政治家のような、先生のような、本当にまじめというか多少気難しい感じの人で、うちら家族全員を相手に、いろいろ話(説教?)をして。
(ここらへんが、普通の親戚と違うんだけどね)
でも昔からすると、歳をとったからか、病気もしたからかもしれないけど、なんとなく優しくなった気はして。
体が第一だから、健康には十分に気をつけなさい。
両親も歳なんだから、これから先大事にしなさい。
家族の絆は、一生大事にしなさい。
人には精いっぱい優しくしなさい。
そんなことを散々言われ。
でもそのあと、大きくなったあなたたち(私と妹)を久しぶりに見たけど、安心した、とも言われ。
「目を見て、話をしたらわかったよ。あなたはとっても明るくて、優しくて、人を大切に思える人に育ったんだね」と。
だから、まわりの人を、両親を、姉妹を、これからも大事に想っていなさいと。
そうすればあなたもまわりの人に助けてもらえるからと。
なんか、たた単純に嬉しかった。
やっとなんか、大人になって、短い時間だったけど話をして、伯父さんがちょっとわかった気がした。
絶対に私たちと話すことのなかった伯母も、今回は帰りしなちょっと話してくれた。
これもびっくりだった。
みんな少しずつ、変わったのかなと。
父も、母なんて帰りの車で涙ぐみながら喜んでた。
「勇気を出して来てよかった、ありがとう」って。
そんな矢先だ。
まさかばあちゃんより先に、伯父が逝ってしまうとは思わなかった。
本当にびっくりだった。
だけど。
だけど。不謹慎かもしれないけど。
会いに行っていて、よかった。
会わないまま、逝ってしまっていたら、私たちはともかく、両親はすごく後悔してただろう。
目的はばあちゃんだったとはいえ、本当によかった。
同じく疎遠だった父の姉は、やっぱりもうかなり会っていなくて、危篤の連絡を受けてわかるうちに一目会いたいと車を走らせたけど、最期間に合わなかったらしい。
葬式には父だけでという向こうの要望なので私たちは行けないけど、それも考えると本当に最期、たまたまではあるけれど、会えてよかった。
全然関わりがなかったし、むしろちょっと嫌っていたけど、やはり悲しい。
それは、たぶん。直前に会っていたから。
そして、ちょっとわだかまりが溶けたように思えてたから。
くしくも最期の言葉になってしまったけど、伯父に言われたあの言葉を思い出すと、嬉しくて、悲しくて、泣けてきた。
最期、会えてよかったです。ありがとうございました。
安らかに眠ってください。