時間の流れ。

時間の長さは、絶対にいつでも、誰にでも同じもの。
でも不思議なもので、人それぞれの感じ方や状況によってひどく違うように思えるもの。
仕事をしてるときは毎日が怒涛のように過ぎていき、月曜には早く週末になれと願い、気がつくとまた月曜になってた。
去年の夏に仕事を辞めようと思い、気付けば冬になってた。
じゃあ今年の春にと思い、気付けば夏の終わりになってたわけで。
今仕事を辞めて、その時間の感覚が違う意味でずれてきている。
バイトやら遊びやらで毎日出掛けているから、それなりに時間が経つのは早かった。
気がつけばもうすぐ月末。この勢いだとそんなにすぐに次の仕事をできそうにない。
時間が経つのが早いのは仕事してるときとあまり変わらないので、毎日がそうドラスティックに変化したわけじゃない。
だけど、1番変わったのは曜日の感覚が鈍くなったこと。
唯一今生活の中で曜日が決まってるバレーボールという行事によって、なんとか保ってるといった感じ。
仕事してるときは手帳に書かなくても毎日なにがいつあるかわかってたのに、仕事辞めてからは手帳にきちんと予定を書き出していかないとわからなくなってる。
出掛けているときに腕時計を見て、ああ、今日は何曜日だったんだと思うことも少なくない。
あたしは腕時計はアナログで、クロノグラフと決めている。
時間も曜日も日付もわかるし、何しろあの丸がいっぱいあるのがかっこよくて好き。
たしか高校生のとき、『モモ』という話が現国の教科書に載っていて、授業でやった。
そのときに時間泥棒の話を読んでから、アナログの時計しかつけなくなった。


デジタルの時計は、今、現在。その時間しか見えない。
だけどアナログの時計は針が今の時間を指していても、過去や未来の時間の流れも見ることができる…。


たしかこんな感じのフレーズが出てきた。あたしはなんだかひどくこの文章に惹かれた。
たしかに、デジタルはかっこいいけど、でも時間の流れが見えるなんてアナログの時計はなんてステキなんだろう。
そんな単純なことだったけど、いつのまにかあたしはずっとアナログしかつけなくなってた。
携帯を持つようになっても、必ず腕時計をつけている。
重くて邪魔だし、つけるのが面倒だからという人もいるけど、もうあたしはないとだめ。
しかもベルトはシルバーでフェイスも少し大きめ。がたいが大きいので皮ベルトや華奢な時計は似合わない。
今つけてる時計も、その前の時計もたいして高価なものではないけれど、結構長く使ってる。
毎日一緒にいると、愛着がわく。時計を忘れて出掛けるとブルーになる。
あたしはよくいろんなとこにガシガシぶつけちゃうから、傷だらけだけど。


話がそれてしまったけど、時間の流れは不思議で、大事だということ。
『時は金なり』じゃないけど、本当にみんなに平等に与えられてる時間の中で、自分が何をするか。何ができるか。何をしたいのか。
時間の長さは決まっているものだけど、その流れを作るのは自分自身じゃないのか。
今こうして休憩の時間をせっかく作っているのだから、有意義に時間を使わなくては。
そして、今まで突っ走ってきた分、もう少し緩い時間の流れに身を任せてみるのもいいじゃない。


そんなことを思った、休日前の深夜。
早く寝なきゃ。