角砂糖の位置づけ。

突然だが、あなたは「角砂糖」をどんなときに使うだろうか。

コーヒーや紅茶に入れる?
お料理に使う?
お歳暮に入ってる?

だいたいな人が、おそらくこんな感じでしか「角砂糖」と付き合ったことはないのではないか。


ところが、角砂糖とものすごい親密な関係な人も中にはいるのである。


あたしの友達(ハタチくらい)が、つい最近、久しぶりに田舎(茨城)に帰ったとき。

地元の電車の中で、元同級生に声をかけられたそうな。


その子男の子なんだけど、昔家があまり裕福ではなく、着ているものがちょっとみすぼらしかったりして、よくいじめられてたんだって。
でも、あたしの友達は別に普通に話したりしてたから、結構その子に好かれてたらしい。

そんなこんなで、彼は友達に会えたことを心底喜んでた。
「いやーホント久しぶりに○○くんに会えてうれしいよ〜!」と。
そして、よっぽどうれしかったらしく、
「そうだ! いいものあげるからちょっと待ってて!」
といいながら、ズボンのポケットをごそごそなにやら探し…。


「ハイ! これあげる!」


とものすごい純粋な笑顔で彼が差し出したものは…。




角 砂 糖 。




…カクザトウ? YES。 紛れもなく、角 砂 糖 。




しかも!! 袋や包み紙なし!!
しかも!! 白と茶色1つずつ!!
しかも!! 手のひら砂糖まみれ!!


彼は、大事な友人のために、角砂糖を取り出したのである。
しかも、ズボンのポケットから。
たぶん、袋とかじゃなく、素で入ってるのよね。
だからポケットの中探した手は砂糖まみれなのよね?


手のひらに載ってる角砂糖と、彼の笑顔。

一瞬、何が起きたかわからなくなり、そのあと思ったらしい。


これはギャグか? ギャグなのか?

その可能性に賭け、あたしの友達は「おう! サンキュー!」とものスゴイ笑顔で角砂糖を受け取り、口にほうばったそうな…。


(…さあ、突っ込んでくれ。「何普通に食ってんだよ!」とかなんとか突っ込んでくれ!)


そう思ってるそばから
「でさー、今○○くんどこ住んでんの?? 東京だっけ?」
と普通に会話がスタートし、その後、角砂糖に関して触れられることはなかったそうである。



……おやつか? 飴ちゃんのかわりか? はたまた栄養補給のためか?

今はその子もう普通に働いていて、お金にもそんな困ってないみたいなんだけど、まぁなぜか角砂糖だったんだな…。

しかもさー。素でポケットに砂糖入ってるってすごくね?(笑)
袋とかさー、1個ずつ包装してあるんだったらわかるけどさ。
まあ100歩譲って、缶とかに移し替えてて
「俺貧血もちだから、血糖値あげないとダメなんだよねー」
みたいな感じで角砂糖を常備しているならまだわかる。



だけどさ。友達から角砂糖(素)をもらうってないよね…。


あたしの友達も、あまりに状況が「?」すぎて、「なんで角砂糖なのか」を聞けずに別れてしまったらしい。


でも、後々思い返してみるとやっぱりおかしいじゃん!!
てことに気づき、みんなにこの話してんだって(笑)


あたしもこれ聞いたとき爆笑してしまったもんな。




なにはともあれ、この人にとっては、角砂糖はものすごい重要な位置づけなのである。




みんなも自分が普通だと思ってることが、実は変だと思われてる…かもね!!