日航機墜落事故。

今日は仕事が少し早めに終わったので、録画しておいたビデオを見ることに。
12日の金曜日にフジテレビで放送された『8・12日航機墜落 20年目の誓い〜天国にいるわが子へ〜』というドラマ。
見ようと思った動機は、こないだもちょろっと書いたけど、好きな劇団の俳優さん・山下澄人さんが出てると知ったから。
しかもナレーションが伊原剛志さんだったし!
山下さんは、日航機のパイロットと最後まで交信する管制官の役だった。
舞台のときのおもしろキャラではなく、めっちゃシリアスな役だからちょっと新鮮。
最初は山下さん見たさだけだったけど、いざ見てみたらドラマの内容にのめり込んでしまった。


日航機の事故が起こったのは20年前。つまりあたしはまだ5歳やそこらだった。
親が事故のことで騒いでいたことは記憶にあるけど、あたし自身はその事故の内容はあまり覚えていなかった。
だけど自分が大人になった今、改めて事故の内容を知り、衝撃を受けた。
そして、遺族の方々のこの20年の思いを知り、涙が止まらなかった。


機体に異常が起きてから墜落までの32分間、最後まで闘った3人のパイロットの方々。
最後まで諦めなかった客室乗務員の方。
ボイスレコーダーに残ったその声が、やりとりが、聞いているだけで辛かった。


主人公になっていた美谷島さんの9歳の息子さんは、1人で飛行機に乗っていて事故にあわれた。
ご両親は墜落現場に行き、現場を直接見て事故の悲惨さを知った。
そして、息子さんの遺体は手しか見つからなかったそうだ。
「棺が軽い、思い出の品を入れても全然埋まらない」と嘆く姿は、悲痛だった。
ほかにも、墜落までに殴り書きで遺書を残した方もいて、それを受け取った遺族の方の気持ちを考えると本当にいたたまれない気持ちになった。


今年で20年、区切りの年と言うが、そのとき救出活動をした町の元町長さんだか村長さんが、「区切りの年などない。去年も来年も変わらない。我々にとっても、遺族の方にとっても、これからもずっと続いていく」と語っていたのが印象的だった。


忘れらないこと。そして、忘れてはならないこと。
ひとつの番組を通じて、それを教わった。