『チャイニーズ・ディナー』を見る。

チャイニーズ・ディナー [DVD]

ケイゾク』『溺れる魚』の堤幸彦監督による、柳葉敏郎とIZAM出演のサスペンス映画。高級中華料理店の一室で、店のオーナー兼組の若頭が刺客に命を狙われていた。銃口を向けられたまま料理が運ばれ、死へのカウントダウンディナーが始まる。

最近堤作品を見倒そうと思って、邦画狂いになってる気がする。
まぁそれはいいとして、これもずっと見たかったのをやっと見た。


それにしてもスゴイ!
出演者は柳葉敏郎、IZAM、翠玲の3人のみ。
シーンも中華料理店の一室だけ。
しかも、その出演者最後には全員死んじゃう。
(ネタバレ失礼!)


この部屋でぎばちゃんがIZAMに命を狙われながら
『今すぐ殺されるのがいいか、食事のあとがいいか』
と聞かれ、
『食事のあとがいい』
と言って一緒に最後のディナーをすることになり、翠玲が中華料理を順番に運んでくる……。
って、簡単に書きすぎると一体なんのことやらわからなくなりそうだけど(笑)
本当にその部屋だけで起こった命を狙われてる者と狙ってる者のやりとりだけのストーリー。
回想シーンなどもまったくなく、電話の相手の声もない。
究極にシンプルながら、目が離せず、最後まで突っ走って見れた。
それも、やっぱりぎばちゃんの演技力がすごいからだと思う。
派手な感じはまったくないけど、本当にひとつひとつの行動でドキドキさせられて。
堤さん特有のコネタがまったくなかったのが、ちょっと残念でありながらも新鮮だった。
なぜ食事をしなければならないかっていうのも、最後にわかるし。
こういうのもありかーとひたすら見終わったあと『へぇ〜』と言ってしまった。
終わり方が、まぁありっちゃーありだけど、んー??とちょっと納得できない部分も。
まぁ、こういうのもありか。おもしろいとは思ったし。


でも、エンディングロールに役者の名前が3人出たあと、
この映画に出てきた料理の名前が順番に流れたあたりで、堤さんの粋な部分を垣間見た気がした。
やっぱああいうちっちゃなところまでこだわってんのがかっこいいんだなぁー。